プロレスの入場テーマ曲は師匠から弟子へと受け継がれることもあります。いちばんわかりやすい例が、タイガーマスクでしょう。現在、新日本プロレスで活躍するタイガーマスク選手は4代目にあたります。虎のマスクやリングネームとともに初代から受け継いだ入場テーマ曲が「おまえは虎になれ」なのです。
楽曲はもちろん、初代タイガーマスクのために作られた応援歌で、作詞はコピーライターの糸井重里さんで、歌は松村とおるさん。勇ましい歌詞とメロディはヒーローのイメージそのままで、アニソンのようにみんなで歌いやすくなっています。イントロから虎の咆哮が入っているので、一瞬でタイガーマスクの曲だとわかりますよね。
実は初代タイガーマスクの活動期間は短く、曲を使用したのは1981年から翌年までのほんの数ヶ月。今のファンにとってこの曲はきっと、4代目のイメージでしょう。
さて、今回の「シンニチイズムミュージック」では、この曲を松崎しげるさんが歌ってくださることになりました。バラードやロック、アニソンやCMソングまで幅広く歌いこなすシンガーで、一流のエンターテイナーでもあります。
実は松崎さんとは私、これまで何度か仕事でご一緒させていただく機会があり、その生歌には毎回圧倒されています。70歳を超えても溌剌とステージに立つ姿は、リングに上がり続けるレジェンドレスラーとも重なります。そういえば、松崎さんはかつて、「地平を駆ける獅子を見た」という西武ライオンズの応援歌も歌っていましたから、ライオンと虎の両方の応援歌を歌うことになりますね。
なお、当日は映像で初代、3代目のタイガーマスクも映像で登場するそうで、これは私と同じようにタイガーマスクがきっかけでプロレスファンになった世代には響くはず。木曜日は早めに仕事を切り上げて代々木第一体育館に集合することをオススメしたいと思います。
